フッ素と虫歯
青葉店
2019/07/22
「歯にはフッ素がいい」というのはなんとなく聞いたことがあると思います。
「フッ素の力で虫歯予防~!」と、歯磨き粉やうがい薬にもフッ素入りのものが多くありますね。
歯は、カルシウムが溶け出す「脱灰」とカルシウムが再び歯にとりこまれる「再石灰化」を繰り返しています。
虫歯菌は糖から虫歯の原因となる酸をつくり歯を溶かしていきます。
これにより「脱灰」>「再石灰化」となる・・・
これが虫歯です。
そんな中、フッ素(フッ化物)は再石灰化を促進し、また酸の産生を抑制して脱灰を抑えることで、「脱灰」<「再石灰化」状態となり、高い虫歯の予防効果が期待できるわけです。
しかし、このフッ素。使い方を誤ると、まったく意味のないものになってしまします。
というのも、フッ素を歯に定着させるのが難しいのです。
フッ素は、飲食や唾液で簡単に流れ落ちてしまうのです。
だから歯磨きした後、すぐお茶飲んでしまったりすると、せっかく付着したフッ素がとれてしまいます。せめて30分以上は飲食は控えた方がいいですね。
そうなると、当然歯磨き後のうがいも注意が必要になります。
歯磨き後、歯ブラシで磨きとった汚れを外に出そうとか、口の中のスース―感がなくなるまでとかで、何回もうがいしてませんか?
「さあ、これで口の中すっきりだ~!!」(*‘∀‘)
いや実はこれ、せっかく付着したフッ素をみすみす流しとってしまう行為なのです( ゚Д゚)ガ‐ン
フッ素を口腔内に残すためには、正しくは歯磨き後のすすぎうがいは軽くクチュクチュ1回程度がベストと言われています。
「え~?すすぎ1回だけ?なんか歯磨き粉がまだ残ってて気持ち悪い~」(;´Д`)クチノナカ泡ッポイ
と思う方もいらっしゃると思います。ごもっとも。
でも歯磨き粉に入っているフッ素をうまく活用するにはうがいは最小限なのが良いのです。
それでも、それはちょっと・・・と言う方、
そんな方には、洗口液はいかがでしょうか?
歯磨きの後などにおくちクチュクチュするあれです。
当薬局にはフッ化物洗口剤「エフコート」(第1類医薬品)を販売しております。
エフコートはフッ素配合(というか有効成分フッ素オンリー)。1日1回のうがいで虫歯を予防してくれます。
(第1類医薬品は薬剤師の在籍する薬局でしか販売できません)
ただ、
エフコートに含まれるフッ素も飲食で簡単に流れてしまいます。よって、エフコートは「寝る前」に使用するのがおすすめです。
就寝中は長時間飲食もしませんし、唾液分泌量も低下します。フッ素を口腔内に保持するにはうってつけなのです。
洗口液にも色々あります(フッ素が入っていないものも多数あります)が、「薬用洗口液」と書かれているものをご使用になる方は同様の注意が必要です。
薬用洗口液でうがいした後、
「口の中がスース―ピリピリするからもう一回水でうがい~(´・3・`)グチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュグチュ」
なんてことのないように~